LOADING

Type to search

ドラべ症候群の研究治療を進める会:「ドラべ症候群」を知っていますか?

Osaka SDGs 大阪

ドラべ症候群の研究治療を進める会:「ドラべ症候群」を知っていますか?

Share
「ドラべ症候群(SME)の研究治療を進める会」(きよくん基金募る会)

「ドラべ症候群」という難病を聞いたことがありますか?

名前を聞いたことのない方も多いのではないでしょうか。

ドラべ症候群とは、抱える発作の種類が多く、2時間や3時間にわたりけいれん発作が止まらない難治てんかんです。発作を誘発する原因は様々で、入浴・太陽の木漏れ日・水玉模様・縞模様などの日常生活を送る上で排除しにくい要因が多くあります。4万人に1人の発症率で3千名ほどの患者が全国にいると言われています。

今回、Gochisoが消費者とNPO団体のプラットフォームとなり、紹介するのはドラべ症候群の啓発活動を行っている「ドラべ症候群の研究治療を進める会(きよくん基金を募る会)」です。

「ドラべ症候群の研究治療を進める会」の代表であり、きよくんのお母様であられる林 優子さんインタビューさせて頂きました。林さんは社会のドラべ症候群への理解を深めるため、絵本制作や講習会などを積極的に開催されるなどの活動を行なわれています。

代表の林 優子さん

『ドラべ症候群の研究治療を進める会(きよくん基金を募る会)について』

この会は以下の活動を中心に活動しています。

1:ドラベ症候群の生活の質(QOL)の向上のためのデ-タベース事業

2:きよくん基金助成事業

3:てんかん・ヘッドギアへの啓発事業

4:ドラベ症候群患者家族の交流会

具体的な活動についてはこちら: https://peraichi.com/landing_pages/view/kiyo

今回、Gochisoを通して寄付ができるのは、[1:ドラベ症候群の生活の質(QOL)の向上のためのデ-タベース事業]・[3:てんかん・ヘッドギアへの啓発事業]の活動の一部にあたる「啓発絵本とデータベースを集計し作成した冊子の配送費支援(100部)」です。情報共有のために病院やお医者さんに配送する予定が、半数を配送した時点で資金切れのため、残りの100部を配送できずにいます。情報共有だけでなく、病院の待合室に啓発絵本などを置いてもらうことでドラべ症候群の認識を高めることが可能になります。

『インタビュー』

[ドラべ症候群について]

−本日はよろしくお願いします。 まずはドラべ症候群について教えていただけますか?

ドラべ症候群とは乳幼児期に発症する難治てんかんで、指定難病の1つです。以前は幼少期になくなってしまう患者さんが多く、「乳児重症ミオクロニーてんかん (SMEI)」が病名でした。ですが、現在は成人を迎える患者さんが多くなってきたことから「ドラべ症候群」が主流となっています。てんかん発作は脳から送られる体を動かすための指令の刺激が強すぎて、車でいうところのブレーキが効かず、体のコントロールができない時に起こります。ドラべ症候群は発作の種類が多いことを特徴とし、水玉・縞模様や太陽の木漏れ日、入浴することなどの日常的な要因から発作が誘発されてしまう難病です。てんかん発作には痙攣を伴うものもあり、2時間でも3時間でもおさまらないこともあります。5・6時間も痙攣が続くことだってあります。そのため、痙攣重積発作という状態になったり、呼吸停止を経験する子供たちも多く、結果的に脳症になったり、亡くなってしまう事さえあります。

−亡くなってしまう方も多いのですね… 

昔は短命とされていて、4歳まで生きるのは難しいと言われていましたが、麻酔で発作を止める治療が進み、死亡率は25%まで下がりました。私の知っている限りでは33歳の患者さんが最高年齢です。成人を迎える頃には不安定な歩行習慣から歩けなくなる人が多いのも特徴です。きよくんも段々歩けなくなってきています。

−きよくんはいつドラべ症候群と診断されたのですか?

きよくんは4歳の時にドラべ症候群と診断され、脳症になりました。はじめはずっと家に引きこもって、発作を誘発する可能性のある木漏れ日などを避けるために窓を閉め切り、外に出たりすることはありませんでした。その頃はただ家にいる生活を繰り返し、笑うことを忘れていました。でも、ある時から、きよくんはまだ何も楽しい思いもしてないのにこのまま発作で亡くなってしまうのはかわいそうだと考えるようになり、発作の防ぎようがないのなら、ちょっとでも楽しい思いを毎日させてあげようというふうに考えが変わりました。


[活動について]

−ここからは活動についてお伺いします。具体的な活動を教えてください。

活動としては患者さん同士の情報シェアを目的としたデータベースの作成や、公演活動、講習会、チャリティーコンサート、絵本作成などの啓発活動を行っています。また、患者家族交流会の開催や研究助成も行なっています。助成金は10年間行ってきたチャリティーコンサートと本の売り上げで貯めてきた「きよくん基金」で賄っていますが、それも今年で使い切ってしまいます。コンサートの開催は終わっていますが、データベースの維持はこれからも継続していきたいと考えています。

−データベースとはなんですか?

現在、メインの活動として行っている活動で、主に患者さんの治療歴や生活面の記録です。例えば、使用している薬による副作用について主観的に思うことなどを入力してもらっています。簡単に言えば、情報共有するためのアンケートです。治療歴だけでなく、発達面や福祉教育のことなど様々なカテゴリーがあります。目的は、情報共有する事で、他の患者さんやその家族のQOL(生活の質)の向上を図る事です。

−データベースはどのようにして患者さんの役に立ちますか?

患者家族はもちろんですが、その他関係者にもこのデータベースは役に立ちます。このデータベースは患者家族だけでなく、お医者さん、研究者、福祉関係者、学校の先生など、登録すれば誰でも閲覧することができます。支援員さんはお医者さんから直接話を聞く機会も少なく、患者さんの症状などの詳しい情報を得るのが難しいことも多いそうなので、不安解消に役立っています。また、研究者のデータ収集の手助けにもなります。

−なぜデータベースは必要なのですか?

一口にドラべ症候群と言っても遺伝子タイプなどの影響で症状は様々で、治療法や処方される薬が異なります。それぞれの遺伝子に確約する治療法や薬はまだ研究段階です。そのため、データベースで遺伝子タイプが似ている患者の情報を閲覧することで、どんな治療法や薬がその患者さんにとって一番効果がある可能性が高いのかを判断する良い手がかりとなります。本に載っている情報だけがドラべ症候群の全てではありません。まだまだ、わからないことは沢山あります。本の情報だけでは、患者家族の疑問や不安が完全に解消されることはありません。他の患者家族の生の声を集めたデータベースがあることで、患者家族の心配事を減らす事が出来るのではないかなと思います。また、ドラべ症候群は珍しいため、同じ症状を持つ人がどのように生活しているのかなど将来に対して不安を抱く親御さんも少なくはありません。そのため、私生活についてのデータも入力してもらっています。「どんな学校に行きましたか?」・「学校行事では親としてどんな工夫をしましたか?」・「学校からはどのような支援をしてもらいましたか?」などの質問に回答してもらい、同じドラべ症候群と闘っている先輩親子からのアドバイスとして受け取ってもらいたいと考えています。やはり、「知らなくて何もできなかった」のと「知っていたけどできなかった」のでは違います。患者家族同士で情報交換をしてドラべ症候群の生活の質の向上に役立ててもらいたいと思っています。

−絵本も作られているとのことですが、どういった絵本か教えていただけますか?

ロボットのきよくんが発作を起こしたり、それによってからかわれたりするけど最終的に周りのお友達も理解をしてくれるようになり、仲良くなっていくというストーリーです。ドラべ症候群の困難を描ききつつ、症状などを説明し、理解してもらうために作った絵本です。子供にも分かりやすいストーリーになっています。

絵本「特別仕掛けのきよくん」

−絵本だと子供にも分かりやすいですよね。絵本を作ろうと思ったきっかけはなんですか?

きよくんが幼稚園に通うことになった時、周りのお友達から誤解されうまく馴染めなかったことがありました。その時に、子供たちに理解してもらおうと子供向けの絵本を探しましたが、なかったので自分でドラべ症候群のことをわかってもらうために手書きで紙芝居を作ったのがきっかけです。先生に自作の紙芝居を渡したところ、幼稚園児に読み聞かせをしてくれました。「きよくんは汗がかけないから、体温を下げるためにいつも氷を食べているんだよ!」など、みんなが疑問に思っていることに答えるような内容にしていました。そうすると、お友達がみんな自然に、暑い時はきよくんをうちわで仰いでくれたり、自分の体で影を作ってくれたりするようになりました。それからは、お友達のみんなはきよくんのことをちゃんと理解してくれて、「きよくん!きよくん!」と毎日駆けつけて来てくれるくらい仲良しになりました。

小学校に上がった時には、イラストレーターの友人の協力で、病気のことにも触れた紙芝居も作りました。この方はきよくんのお友達のお母さんで、私の手作り紙芝居をみて協力を名乗り出てくださいました。こちらはYouTubeにも載っていますので気になる方は見てみてくださいね。

紙芝居 「きよくんのぼうし」

この経験から、患者さんの友達作りの手助けになればと絵本を作りました。

−では、その頃から活動を始められたのですか?

そうですね。きよくんが小学校に上がった頃から、この活動を始めました。ハート出版の「あなたにしか書けない人と犬とのストーリー」に応募してグランプリを授賞し、「こころの介助犬天ちゃん~きよくんの妹はレトリバー~」を出版していただけました。その出版を機にドラべ症候群の研究の資金を集めるために「きよくん基金を募る会」を本格的に立ち上げました。名前の由来は、元々、珍しい病気であるドラべ症候群の説明がとても難しく、きよくんと似た症状を持つ子達のための研究の資金集めをしているのだよというメッセージを込めました。

[今回の支援について]

−今回の支援について:啓発絵本・冊子の内容について教えて下さい。

冊子は先ほどお話ししたデータベースのことです。絵本も先ほど紹介したドラべ症候群啓発絵本のことです。

−今回の支援に至った経緯:どのように支援金は活用されますか?

助成金でデータベースを集計した冊子200冊を作って、データ入力してくれた患者家族の方に発送しましたが、100冊分の発送をした時点で、発送費用がなくなったため、今回の支援をお願いしました。絵本も合わせて送るので大きなレターパックでないと送ることができないのです。360円のレターパックで配送する予定なので、合計36000円(100ヶ所の配送金)の支援が必要です。今回は病院の待合室などに置いて欲しいとお願いしようと思っています。

−今後の目標はなんですか?

この活動を少しでも長く続けていくことです。データベースなどの情報シェアは長く続けていきたいです。そのために、今後はデータベース入力のしっかりとした仕組み作りをするつもりです。継続するためには維持費(サーバー費)がかかってしまうので費用の工面もどうにかしないといけない課題であると感じています。Gochisoのようなシステムを通した寄付や、団体独自の活動として売り上げの一部の寄付ができる寄付型自動販売機の設置のお願いをしていますが、まだ一台も設置できていない現状です。 一年で15万円ほどかかる維持費は寄付型自動販売機が10台もあれば賄うことが出来るのですが…。活動を続ける仕組みづくりをすることがこれからの目標であり、チャレンジだと思います。

−Gochisoユーザーに向けてのメッセージをお願いします。

きよくん基金を募る会(ドラべ症候群の研究治療を進める会)」は「ドラべ症候群の研究治療を進める会(きよくん基金を募る会)」と会の名称を少し変更して、今後とも活動していきたいと思っています。次男きよくんが発病した当日は乳児重症ミオクロニーてんかんという名前で短命でしたが、成人を迎える方が増えてきて、今ではドラべ症候群という病名が主流となっています。それでも、まだ治療法は確定しておらず、脳症になる方は絶えることがありません。少しでも、ドラべ症候群に関わってくださる方々へ、ドラべ症候群のQOL(生活の質)向上のためのデータベースを通しての情報提供を続けていきたいと思っていますので、年間15万円のサーバー費用が必要です。引き続き、ご支援いただきたく、よろしくお願い申し上げます。

−本日は貴重なお話ありがとうございました!

GOCHISOとのつながり』

Gochisoはレストランでの食事を通して、団体に支援を行っています。今回紹介した「ドラベ症候群の研究治療を進める会(きよくん基金を募る会)」もその内の一団体です。Gochiso提携レストランで食事をし、その食事代の10%〜20%を「ドラベ症候群の研究治療を進める会」の支援にあてることが出来ます。もし、あなたが1万円分の食事をしたら3部から5部のデータベースの配送が可能になります。

ぜひこの機会に、ドラベ症候群の研究治療を進める会」へのサポートをお願いします!

あなたの「おいしい」で誰かの「幸せ」へのサポートができます!

[インタビューを終えて]

林さんは気さくな方で、とても楽しくインタビューをさせていただきました。今回の支援についてだけでなく、アメリカでの活動経験やチャリティーコンサートのお話などを伺い、NPO活動の楽しさや大変さを改めて感じました。インタビュー後、丁度お散歩から帰ってこられたきよくんとお会いすることが出来ました。走ることが好きなきよくんは、歩くことが少し難しくなった今も「足こぎ車椅子」でよく散歩を楽しんでおられるそうです。ご好意で「足こぎ車椅子」の試乗をさせていただきましたが、軽い力で長い距離を進むことができ、風を切って走ると気持ちいいだろうなという印象でした。コントロールは少し難しく感じましたが、そう感じたのはどうやら機械音痴の私だけだったようです。(笑) きよくんはとても上手に運転されていました。私は、今回の取材で初めて「ドラべ症候群」について知りました。まだ知らない人もたくさんいるのではないかと思います。啓発活動は、一見シンプルに思えるかもしれません。ですが、啓発することで解決される問題はたくさんあります。患者さんやその家族の不安や心配は治療面だけでなく、日々の生活にも現れます。特に学校などでは誤解が生じやすく、窮屈に感じている患者さんも少なくないのではないかと思います。子供が子供らしく生活を送るためには、周りに知ってもらうことが、生活の質の向上に繋がるのではないかと思います。その活動に少しでも協力をさせていただけることを嬉しく、光栄に思います。

Leave a Comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *